クルーンとは、玉が中をくるくると回って穴へ落ちる皿状の役物です。 1穴クルーンは主に玉が落ちるタイミングを変えるため、 2穴・3穴などのクルーンはどの穴へ入るかによって玉を別のルートへ振り分けるために使われます。 機種によっては特定穴への入球がV入賞や大当りの権利獲得につながります。
3穴クルーンの概念図。実際の形状・穴の役割は機種によって異なります。
パチンコの「クルーン」とは?
クルーンとは、穴の開いた皿状の役物です。 SANKYO公式の初心者向け解説でも、クルーンは「いくつかの穴が開いた皿状の役物」と説明されています。
特許庁の標準技術集でも、クルーンは穴が開いた皿状の役物として整理され、 1つ穴・2つ穴・3つ穴などが存在し、穴の数や配置によって役割が異なるとされています。
クルーン=遊技球を皿の上で転動させ、穴へ落下させる役物。
穴が1つの場合は主に落下時間・タイミングの変化、複数穴の場合は玉の振り分けに使われます。
クルーンの中で玉はどう動く?
代表的なクルーンは中央に向かって低くなる皿・すり鉢状の形をしています。 勢いを持って入った玉は外周付近を円を描くように転動し、 徐々に速度を失いながら中央側へ寄り、最終的に穴のいずれかへ落ちます。
遊技球振分け装置に関する特許資料でも、 玉が円を描きながらクルーン内を回り、勢いが弱まると複数の穴のいずれかへ入る構造が説明されています。
1穴・2穴・3穴クルーンは何が違う?
クルーンは穴の数によって役割が変わります。 特許庁の標準技術集では、代表的に次のように整理されています。
| 種類 | 代表的な役割 | 玉の結果 |
|---|---|---|
| 1穴クルーン | 玉が落下する時間・タイミングを調整する | 最終的には1つの穴へ落ちる |
| 2穴クルーン | 玉を2つのルートへ振り分ける | 入った穴によって進路などが変わる |
| 3穴クルーン | 玉を3つのルートへ振り分ける | 特定穴を有利なルートとする機種もある |
- 穴
- 1個
- 主な役割
- 落下時間・タイミングの変化
- 穴
- 2個
- 主な役割
- 2方向への振り分け
- 穴
- 3個
- 主な役割
- 3方向への振り分け
クルーンの「振り分け」とは?
振り分けとは、入ってきた玉を複数の行き先へ分けることです。 複数穴クルーンでは、どの穴へ玉が落ちるかによって次のルートや結果が変わるため、 クルーンそのものが物理的な振り分け装置として機能します。
たとえば、ある穴なら次の役物へ進む、別の穴なら終了する、 あるいは1つの穴だけがVや有利な入賞口へつながる、といった構成があります。
スペック上の大当り振り分けなどについては、 「振り分けとは?」 で詳しく解説しています。
クルーンと「V入賞」はどう関係する?
機種によっては、複数穴クルーンのうち特定の穴がV入賞や大当りにつながる有利なルートとして設計されています。
ただし、クルーンに入った時点でV入賞したわけではありません。 クルーンは玉を振り分ける役物、V入賞はV領域・V入賞口へ玉が入ることです。
V入賞そのものの意味は 「V入賞とは?」 で詳しく解説しています。
実際の機種ではどう使われる?
クルーンを理解する代表例が、SANKYOの「Pスーパーコンビα7500」です。 2021年導入の同機は、歴代「スーパーコンビ」シリーズを象徴する3穴クルーン役物を搭載しています。
公式機種情報では、まず上部振分け役物を突破した玉が3穴クルーンへ入り、 手前の赤い穴へ入ると大当りの権利獲得濃厚というゲーム性が説明されています。
なお、クルーンは「スーパーコンビ」シリーズだけの固有名称ではありません。 穴のある皿状役物を用いた多様な機種・構造で使われる一般的なパチンコ用語です。
クルーンと「ステージ」は同じ?
同じではありません。 どちらも玉を転動させることがありますが、役割と呼び方が異なります。
| 比較 | クルーン | ステージ |
|---|---|---|
| 代表的な形 | 穴のある皿・すり鉢状役物 | 左右などへ玉を転動させる台・通路状部分 |
| 主な役割 | 落下タイミング調整・穴による振り分け | 玉を転動させ、ヘソ付近などへ導く |
| 結果の分岐 | 複数穴なら穴ごとに進路を分けやすい | 転動位置や落下位置によって流れが変化 |
- 形
- 穴のある皿状
- 中心
- 落下・振り分け
- 形
- 台・通路状など
- 中心
- 転動・ヘソ方向への誘導
ステージとワープについては 「ステージ・ワープとは?」 で解説しています。
クルーンと「役物」の関係
クルーンは役物の一種です。 「役物」はパチンコ台に設けられるさまざまな可動・入賞・振り分け等の装置を広く指す言葉で、 クルーンはその中でも遊技球を物理的に転動・振り分けるタイプの役物です。
クルーン=役物の具体的な種類の1つ
役物全体については 「役物とは?」 を参照してください。
クルーン自体が「抽選」しているの?
一般ユーザーの会話では「クルーン抽選」と呼ばれることがありますが、 クルーンの本質は、実物の玉を物理的に転動・振り分ける装置です。
玉がどの穴へ落ちるかを見守るゲーム性は「抽選」のように感じられますが、 それを液晶内部の乱数抽選と同じ仕組みだと考えるのは正確ではありません。
また機種によっては、クルーンを突破したこと自体が最終大当りではなく、 その先で別の抽選・役物・入賞条件が存在することもあります。
クルーンは昔のパチンコだけのもの?
いいえ。クルーンは長い歴史を持つ役物ですが、現在に近いP機でも使われています。
特許庁の標準技術集では、3穴クルーンの代表例として1989年の「スーパーコンビII」が挙げられています。 一方、SANKYOは2021年の「Pスーパーコンビα7500」でも3穴クルーンを採用しています。
つまりクルーンは、昔ながらのパチンコらしい「玉そのものの動きを楽しむゲーム性」を現代にも伝える役物の一つと言えます。
クルーンについてよくある誤解
違います。クルーンは振り分け役物で、その穴の先がVにつながる機種があります。
一律には言えません。穴の構造やその先のゲームフローを確認する必要があります。
違います。1穴・2穴・3穴など複数のタイプがあります。
違います。実際の遊技球が転動・落下する物理的な役物です。
同じではありません。クルーンは皿状役物で、穴への落下・振り分けが中心です。
違います。P機でも3穴クルーンを搭載した機種があります。
クルーンとは、「玉を皿の上でくるくる回し、穴へ落としてタイミングを変えたり、進路を振り分けたりする役物」です。 特に複数穴クルーンは、パチンコ本来の「玉の動きを見守る面白さ」を象徴する役物の一つです。
関連して覚えておきたい用語
- SANKYOオンライン博物館「『クルーン』とは何ですか?」 ― クルーンを穴の開いた皿状役物とする基本定義、1穴の落下タイミング調整、複数穴の振り分け、「Pスーパーコンビα7500」での3穴クルーン例を確認。
- 特許庁「平成18年度標準技術集 遊技機及びその関連技術」クルーン ― 1穴・2穴・3穴クルーンの分類と、それぞれの代表的な役割、1989年「スーパーコンビII」の歴史的実例を確認。
- SANKYOオンライン博物館「Pスーパーコンビα7500」 ― 3穴クルーンの赤穴が大当りの権利獲得濃厚につながる実在機種のゲームフローを確認。
- SANKYO調査隊「初心者にもわかるスペックの見方~パチンコ篇②~」 ― 「Pスーパーコンビα7500」の3穴クルーンと赤穴、大当り権利獲得の関係を初心者向け説明で再確認。
- 特許公開公報 JP2010259696A「遊技球振分け装置」 ― すり鉢状クルーン内で玉が円を描いて転動し、速度を失って複数孔のいずれかへ入る物理的構造を確認。
パチンコ用語をもっと知りたい方へ
クルーンだけでなく、役物・V入賞・羽根物・ステージ・ワープなど、実際の玉の動きに関わる用語も体系的に解説しています。
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