期待値とは、 確率的な結果を持つ試行を同じ条件で多数回行ったときに、 平均してどの程度の結果になると見込まれるかを表す考え方です。
パチンコでは、収支を金額や玉数で評価した「期待収支」の意味で 「期待値」という言葉が使われることも多くあります。
期待値は「勝てる確率」や「今日の予想収支」そのものではありません。
また「ボーダーより回れば必ずプラス期待値」と一律に断定するのも不正確です。 交換率・持ち玉比率・実出玉・遊技時間・出玉の取り残しなど、前提条件によって計算結果は変わります。
期待値とは?
期待値はパチンコ専用の言葉ではなく、 確率・統計で使われる一般的な概念です。
ある結果が起こる確率と、そのとき得られる値を組み合わせ、 長い回数を繰り返したときの平均的な結果を考えます。
期待値の基本的な考え方
単純な例として、 50%の確率で100円を得て、 50%の確率で0円になる試行を考えます。
この場合、 1回あたりの期待値は 「100円×50%+0円×50%=50円」 です。
ただし、 実際の1回の結果が50円になるわけではありません。
100円か0円のどちらかですが、 多数回繰り返した平均が50円に近づく、という考え方です。
パチンコの「期待値」と「期待収支」は同じ?
日常的なパチンコ用語では、 「期待値○円」のように 期待収支を期待値と呼ぶことがよくあります。
しかし、厳密には少し分けておくと理解しやすくなります。
| 用語 | 基本的な意味 | パチンコでの例 |
|---|---|---|
| 期待値 | 確率と結果から求める平均的な値という一般概念。 | 期待出玉、期待収支、ある条件での平均結果など。 |
| 期待収支 | 一定条件で遊技した場合に平均して見込まれる収支。 | 4時間遊技時の期待収支、10時間遊技時の期待収支など。 |
| 期待出玉 | ある契機から平均して得られると見込まれる出玉。 | 初当り時・RUSH突入時などの平均獲得出玉。 |
円なのか、玉数なのか、当選確率なのかで意味が変わります。
期待値とボーダーラインの関係
ボーダーラインは、 一般に一定の前提条件で損益が釣り合う回転率の目安として使われます。
たとえば同じ機種でも、 4円等価交換と3円交換ではボーダー値が異なる場合があります。
実際にパチンコ情報サイトの期待収支表でも、 交換率ごとに異なるボーダーラインが示されています。
ボーダーは「損益分岐となる回転率の目安」、期待値・期待収支は「その条件で平均してどの程度の結果が見込まれるか」です。
「ボーダーより回る=必ずプラス」ではない理由
理論上のボーダーは、 一定の出玉・交換率・持ち玉条件などを前提に算出されます。
実際の遊技では、 大当り1回あたりの実出玉、 電サポ・RUSH中の玉増減、 現金投資と持ち玉遊技の割合などが前提と異なれば、 同じ回転率でも期待収支は変わります。
回転率との違い
回転率は、 一定の投資・玉数で何回転させられるかを見る指標です。
一般に通常時の回転率が高いほど、 同じ投資額で多くの抽選を受けられます。
そのため、他の条件が同じなら 回転率の上昇は期待収支を改善する方向に働きます。
| 用語 | 何を見る数字か |
|---|---|
| 回転率 | 一定投資でどれだけ通常時の変動を回せるか。 |
| ボーダーライン | 一定条件で損益が釣り合う回転率の目安。 |
| 期待収支 | 回転率・出玉・交換条件・時間などを含めた平均収支の見込み。 |
パチンコの期待値・期待収支を左右する条件
同じ投資で何回転できるか。期待収支を左右する代表的な条件です。
メーカー公表の払出個数と、実際に手元へ残る玉数は同じとは限りません。
右打ち中に玉が減る・増える条件も、実際の期待収支へ影響します。
持ち玉を景品へ交換したときの価値が異なれば、損益分岐となる条件も変わります。
現金投資と持ち玉遊技では1玉あたりの実質的な価値が異なる条件があります。
同じ回転率でも4時間と10時間では、期待収支の総額や交換条件の影響が異なる場合があります。
閉店などでRUSH・時短・残保留を消化できない可能性まで含めるかで前提が変わります。
RUSH突入率、継続率、振り分け、LTなど、機種ごとのスペック全体が期待出玉へ関係します。
何回転するか、交換条件は何か、実出玉をどう仮定するかなど、 計算の前提によって値は変わります。
プラス期待値・マイナス期待値とは?
期待収支を金額で表した場合、 平均的な収支が0円より上なら「プラス期待値」、 0円より下なら「マイナス期待値」と表現されることがあります。
ただし、 プラスかマイナスかは 設定した条件のもとでの理論上の平均です。
条件が変われば、同じ台でも期待収支が変わる場合があります。
プラス期待値でも負けるのはなぜ?
期待値は平均値なので、 短期の結果を保証しません。
大当り抽選にはばらつきがあり、 プラス期待値とされる条件でも、 その日だけを見れば大きく負けることがあります。
反対に、 マイナス期待値とされる条件でも、 短時間で大当りが集中して勝つことがあります。
「平均収支がプラス」と「その1回の遊技で勝つ確率が50%を超える」は同じ意味ではありません。
大当り履歴が良い台は期待値も高い?
過去の大当り回数やグラフが良いという理由だけで、 その後の期待値が高くなるとは限りません。
パチンコの通常の大当り抽選は、 過去にどれだけ当たったか・ハマったかだけで 次の1回の当選確率が自動的に変化するものではありません。
期待値を考える場合は、 過去の出玉結果そのものより、 現在の遊技条件と機種仕様を見る必要があります。
「大当り期待値」という言葉との違い
パチンコ情報では、 「100回転以内に大当りする期待値○%」のような表現もあります。
この場合の「期待値」は、 収支ではなく 一定回転数内で大当りする期待度・確率 という意味で使われています。
つまり「期待値」という言葉だけでは単位が分からないため、 期待収支なのか、大当り期待度なのか、期待出玉なのか を確認する必要があります。
期待値について間違えやすいポイント
違います。期待値は平均結果、勝率は勝つ確率です。
実務上そう呼ぶ場合は多いですが、期待値はより広い一般概念です。
前提条件が一致している場合の目安です。実出玉・交換条件などが違えば結果も変わります。
他条件が同じなら有利方向ですが、機種仕様・出玉・交換条件なども関係します。
保証されません。短期では結果が大きくばらつきます。
過去結果だけでは判断できません。現在の条件とスペックを確認します。
関連して覚えておきたい用語
まとめ
期待値とは、 一定の条件で同じ試行を多数回繰り返したときに、 平均してどの程度の結果が見込まれるか を表す考え方です。
パチンコでは「期待収支」の意味で期待値という言葉が使われることも多いですが、 本来の期待値はもっと広い概念です。
また、 ボーダーラインは損益分岐となる回転率の目安、 回転率は一定投資でどれだけ回るかを見る指標であり、 期待値そのものではありません。
期待収支を考えるには、 回転率だけでなく、 交換率・持ち玉・実出玉・右打ち中の増減・遊技時間・取り残しなど、 計算に使う前提条件を確認することが重要です。
「期待値=条件付きの平均値。勝率や短期結果を保証する数字ではない」 と理解するのが最も正確です。
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