パチンコ制度・業界用語

保通協とは?保安通信協会・型式試験・検定の違いを正確に解説

保通協とは、一般財団法人 保安通信協会の通称です。 国家公安委員会の指定試験機関として、都道府県公安委員会の委託を受け、 ぱちんこ遊技機や回胴式遊技機などの型式試験を行っています。 このページでは、特に混同されやすい「型式試験」と「検定」の違いまで制度に沿って整理します。

保通協とは、 一般財団法人 保安通信協会の通称です。

「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」第20条第5項に基づく 国家公安委員会の指定試験機関として、 都道府県公安委員会の委託を受けて遊技機の型式試験を行っています。

最重要:
保通協が行うのは「検定そのもの」ではなく、認定・検定に必要な試験(型式試験など)です。 型式の検定を行う主体は都道府県公安委員会です。

保通協(保安通信協会)とは?

保安通信協会は1982年(昭和57年)に設立され、 1985年(昭和60年)に国家公安委員会から 遊技機試験・型式試験の指定試験機関として指定を受け、試験業務を開始しました。

2012年(平成24年)の法人制度改革に伴い、 現在の「一般財団法人 保安通信協会」という名称になっています。

パチンコ業界では略して 「保通協(ほつうきょう)」 と呼ばれるのが一般的です。

初心者向けには、 「保通協=遊技機が規則上の基準に適合するかを確認する型式試験を行う指定試験機関」 と覚えると分かりやすいです。

「指定試験機関」とは?

遊技機に関する認定や型式の検定には、 技術上の規格へ適合しているかを確認する試験が必要になります。

法律では、 都道府県公安委員会が、 その試験の実施に関する事務の全部または一部を、 国家公安委員会があらかじめ指定した一般社団法人・一般財団法人に行わせることができる仕組みになっています。

保安通信協会は、 この指定試験機関として型式試験を行っています。

「国家公安委員会が保通協へ直接、新台の合否を決めさせている」 という単純な仕組みではありません。
法制度上は、都道府県公安委員会の認定・検定に必要な試験事務を指定試験機関が担います。

型式試験とは?

型式試験とは、 製造等される遊技機の「型式」が、 認定・検定に必要となる技術上の規格へ適合しているかを確認するための試験です。

パチンコ・パチスロの新機種について業界ニュースで 「保通協に適合した」「不適合だった」と書かれる場合、 この型式試験の結果を指しているのが一般的です。

「新台1台ごとの店頭設置状態を検査する試験」ではなく、 市場へ出そうとする遊技機の“型式”について行う試験 である点が重要です。

保通協では実際にどのような試験をする?

保安通信協会は、試験業務について、 設計書の確認だけではなく、実際の遊技機を使った試験まで行うことを案内しています。

設計書等審査

申請された設計書に記載された性能・仕様が、規則に照らして問題ないか確認します。

対比照合審査

申請された設計書の内容と、提出された実際の遊技機が一致しているか確認します。

遊技機の試験

実際に遊技機を動作させ、出玉率などが規則で定められた範囲内かを確認します。

プログラム・ハード面の確認

遊技機のソフト解析やハード面の試験も、協会が案内する試験業務に含まれます。

元ページにあった 「抽選・役物・電チュー・アタッカーなどを個別に試験する」 という一覧は削りました。
制度上の試験内容を説明するページでは、保通協自身が公表している試験区分に沿う方が正確です。

型式試験と「検定」は同じ?

同じではありません。

※表は横にスクロールしてご覧いただけます。

用語 主な役割 主体
型式試験 遊技機の型式が技術上の規格へ適合しているかを確認するための試験。 都道府県公安委員会から委託を受けた指定試験機関(保通協など)が実施。
型式の検定 製造等される遊技機の型式について、技術上の規格への適合を行政上確認する手続き。 都道府県公安委員会。
「保通協に適合した」=「公安委員会の検定を受けた」と同じではありません。
型式試験と検定は、関係していますが別の段階です。

「適合」「不適合」とは?

保安通信協会は、 型式試験の実施状況として、 受理件数・結果書交付件数・適合件数・不適合件数などの統計を公表しています。

業界でいう 「保通協適合」 は、型式試験で適合結果を得たことを意味する表現として使われます。

一方、 不適合となった型式は、 その申請内容のまま検定・市場投入へ進むことができる、という意味ではありません。

適合=販売決定、導入日決定ではありません。
型式試験の適合後にも、検定その他の手続き、メーカーの販売計画、ホール側の導入判断などがあります。

新台が市場に出る流れと保通協の関係

初心者向けには、次のように理解すると分かりやすいです。

  1. メーカーが新しい遊技機の型式を開発・設計する
  2. 型式について必要な試験を受ける
  3. 指定試験機関である保通協などが型式試験を行う
  4. 型式試験の結果が出る
  5. 都道府県公安委員会の型式の検定など、必要な行政手続きへ進む
  6. メーカーの販売計画に基づき、ホールへの販売・導入準備が進む
  7. 必要な設置・営業上の手続きを経て、ホールで遊技可能になる
この流れは制度を理解するための概略です。
実際の申請・検定・設置手続きには個別の制度・書類・都道府県公安委員会等の手続きが関係するため、 「保通協適合→即販売→即設置」という一直線の工程ではありません。

保通協が行うこと・行わないこと

内容 保通協の役割
遊技機の型式試験 行います。
設計書等審査・対比照合・実機試験 型式試験業務として行います。
型式の検定 保通協自身が検定主体ではありません。都道府県公安委員会の手続きです。
パチンコ・パチスロ機の開発・製造 メーカーの役割であり、保通協はメーカーではありません。
新台の販売価格・導入日決定 保通協の役割ではありません。
ホール運営 行いません。

「保通協」は遊技機だけを扱う団体?

保安通信協会そのものの目的は、 遊技機試験だけに限定されているわけではありません。

同協会は、 保安に関連する電子情報通信技術を活用し、 国内の治安維持や国際技術協力に関する事業を行うことなどを目的として掲げています。

ただし、 パチンコ・パチスロの文脈で「保通協」という場合は、 ほとんどの場合遊技機の型式試験を行う指定試験機関としての役割を指しています。

保通協の試験状況は公開されている?

はい。

保安通信協会の公式サイトでは、 型式試験の予約・進捗状況や統計資料が公開されています。

型式試験等の実施状況では、 ぱちんこ遊技機・回胴式遊技機などについて、 受理・結果書交付・適合・不適合の状況を確認できます。

新台ニュースで「○○が保通協適合」と報じられる背景には、 こうした型式試験制度があります。

保通協について間違えやすいポイント

保通協=検定機関?

正確には指定試験機関です。都道府県公安委員会の検定に必要な型式試験を行います。

適合=ホール導入決定?

いいえ。適合後にも検定その他の手続き、販売・導入判断があります。

保通協=メーカー?

いいえ。遊技機を開発・製造する会社ではありません。

新台1台ずつを試験する?

「型式」について行う試験です。ホールに設置される全個体を保通協が1台ずつ型式試験するわけではありません。

試験は出玉だけ?

いいえ。設計書等審査、設計書と実機の対比照合、実機試験などが行われます。

保通協適合=法律上の正式な販売許可?

そのような意味ではありません。型式試験の適合と、行政上の検定・設置等の手続きは分けて理解します。

関連して覚えておきたい用語

まとめ

保通協とは、 一般財団法人 保安通信協会の通称です。

国家公安委員会の指定試験機関として、 都道府県公安委員会の委託を受け、 ぱちんこ遊技機や回胴式遊技機などの型式試験を行っています。

最も重要なのは、 保通協の型式試験と、都道府県公安委員会の型式の検定を同じものとして扱わないことです。

また、 「保通協適合」は新台が市場へ出るための重要な段階ですが、 それだけで販売・設置・導入が自動的に決まるわけではありません。

「保通協=検定に必要な技術的試験を担う国家公安委員会の指定試験機関」 と理解するのが、制度上最も誤解の少ない整理です。

この記事の作成・確認について

本記事は、有限会社グローバルスタンダードが、 一般財団法人 保安通信協会および警察庁の公開情報を確認したうえで作成しています。 法令・規則・申請手続きは改正される場合があるため、 実際の申請・検定・設置などの手続きについては、必ず最新の公式情報をご確認ください。